時計の電池交換/OMEGA De Ville
2011年7月15日お預かりのOMEGA De Ville電池交換メンテナンスです。
3本届いたうちの1本。
竜頭がありませんから針はモータードライブで回すタイプ。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で。
開けると裏蓋に文字盤&ムーブが付いて開きます。
当然ケース側は空っぽ。パッキンを外して汚れを拭き取ります。
これが裏蓋から取り出した文字盤&ムーブメントですが何か部品がポロリ!
プッシュボタンの奥のレバーになる部品であることは分かりますが向きが分からない。
これがムーブメントで。
裏蓋側にスペーサーがあります。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
電池格納部をチェックします。マイナス端子がちょっと錆びていますから過去に液漏れの痕跡有り。導通に支障がない程度に端子の錆を落として拭いて電池を入れて動作確認。
裏蓋に戻します。問題はここからポロリと落ちた部品の向きを入替ながらテストしてやっと正しい場所に収める事が出来ました。これも紛失されて動かないと返却され持ち込まれるものが多いです。部品が無いとどうしようも無いのですが。
尾錠も洗浄して綺麗になりました。竜頭替わりのプッシュボタンを押して時間を合わせて。
全体的にツヤが出て綺麗になったところで。
ベルトを取り付け電池交換メンテナンス完了です。ところが1ヶ月後、時間が合っていないのでプッシュボタンを押すと針のモータードライブが止まらなくなったと。
再度、到着いたしました。おそらくプッシュボタンの押しすぎ。
裏蓋の裏側もチェックして。
金色の板(バネ)ですが左が到着時。右が修正後。カーブが付いたのがわかります。これ、慣れない人が触ると必死で押さえ込みますからこうなる。ペン先などで最低限の力でプッシュ。押さえ込んではいけません。スイッチが触れればそれで反応するのです。それが押さえ込まれれば接触したままになってスイッチが入ったまま戻らない。ただ金属疲労も原因ですか交換部品がある訳でもなく現状のまま注意しながら使うしかありません。
「板」にカーブを付けただけで直りました。ところが2・3日様子をみていたら止まっていた。単なる電池切れですが、針を回しすぎて電力が消耗したようです。回路も替えた方が良いのでしょうが、これも交換パーツは無い。