時計の電池交換/ellesse

2012年7月30日お預かりのellesse電池交換メンテナンスです。そして「ネジ込み竜頭の交換」もご依頼で既製でも何でも。という事ですが竜頭でも「ネジ込み」に既製はありえない。ガラスの変形物と同じ発想で「ネジのピッチ・ねじ切りの深さ・付ける巻芯の太さ・バネ部分の深さ」等々、既製で作るには要素が多すぎる。

私らでは持ち合わせもないですが「修理専門」の人なら「注文間違いで返品が効かなかった」とか何個かは持っている物。それが偶然に合うことを祈るしか無い依頼になります。有っても勿論、防水機能や操作性・デザイン・色合い」等々まったく無視の作業ですか。

2本届いたうちの1本。

ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。ベルト調整「1コマ外し」もご依頼ですから忘れないうちに先に済ませようとしましたが錆び付いて微動だにしない。まずは洗浄してからですね。

微調整部分の位置をチェックします。

竜頭ですがTAG HEUERの様な形状ですが、この時計には合わないデザイン。何処かで合う物を付けて貰ったものと思われます。実際この時計では何処へ部品の注文をしたら良いのか時計屋では分からない。伝手を辿れば見つかる物ですが、そこまで手間を掛けて幾らの修理になる?って判断ですか。

ベルトごと洗浄でバックルも綺麗に。

裏蓋はスクリューバックで右が裏蓋記載。

パッキンを外して汚れを拭き取ります。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

洗浄しても仕方が無いですが、合う物が無かった時の為に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

電池交換メンテナンスは完了し、職人さんに託します。

形状はこちらの方が似合っておりますが、金色とは。これでも職人さんにしたら竜頭は合っても巻芯がムーブメントに届かず巻芯まで交換して手間が掛かっており、請求もそれなりのものがきました。

ついでに職人さんにサビで厄介なベルト調整ま頼んでしまって。こうやって見ると金色の竜頭もワンポントになって違和感が無いですか。「もう一つ同じ時計で症状のものが」といっても出来ない修理となります。

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