時計の電池交換/Jacob & Co
2015.5.27お預かりのJacob & Co電池交換と「センターラグ・革ベルト取付」の
ご依頼です。
Cooの腕時計「センターラグ取付」を読んで実践して断念したという事で到着。
竜頭が2つですからムーブメントも二つ。
裏蓋がカーブしているカーベックス。
革ベルトの片方に切り込みが入っておりますから、いい所まで出来ているのに勿体ない。
裏蓋ネジも洗浄します。
裏蓋を開けると耐磁プレートがムーブメントを覆っております。
CHANELプルミエール等と同じムーブメント。
電池格納部をチェクして。この小さなムーブメントで「機械留めネジ」で固定されており丁寧過ぎる構造。このムーブメント取り出しはかなり厄介ですし。
ベゼルが「ラメ石仕様」ですし洗浄は止めておきましょう。
もう一つのムーブメントも。
電池格納部をチェクして電池を入れて動作確認。
裏蓋の裏側もチェックしますが。
パッキンが途中で切れてありませんから防水機能は低い。
これは後で交換します。
はて?革ベルトとのジョイント部。このプッシュボタンは何?
何と脱着可能な構造。という事は交換用革ベルトが何本か付いていたものと。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
ケースの汚れを拭き取り。
ラグ部のジョイントパーツも洗浄して綺麗になりました。
さてセンターラグ用の加工をします。
こちらご自分でされた方ですが完璧!私でもここまで綺麗にカットは出来ない。
よって上下でカット幅が変わったり。センターがずれている等。
クレームが多いのでセンターラグ取付を「ネット受付をしない理由です」。
最近は革ベルトの在庫も置いておりませんし。
今回はご了解頂き受け付ける事に。
こちら私がカットした側。
大まかにしか作業できません。(^_^;)。
難しいのは「パイプを通す」作業の様ですが。片方は貫通しておりますが。
片方はこの様に塗料で埋まっているモノが多く難しく感じる。
塗料で埋まっていない方でも、そのままではパイプは通りませんから
ピンセット等で穴を大きくします。ご家庭なら爪楊枝でも良いですが。
作業すると千切れてしまいそうな感覚になり慣れない怖いです。
今度は私がカットした側。
パイプを奥まで押し込んでも反対側から出て来ませんから、革ベルトの選択は
もう1ミリ狭いモノでも良かった。
その程度は、ネジで押し込んでしまいます。
バックル側の幅が3ミリは狭い、これは長いバネ棒を入れて対応。
さて切れていたパッキンの交換ですが。裏蓋の溝に掛けてもスルリと外れて装着できない。
反らせて「戻り」構造になっていないので仕方が無い。でもこれは困った。
かといってケース側の溝も浅く、この楕円状には押し込めないので不可。
そこで先端を接着剤で留めて。
中間地点も固定と固定箇所を増やしながら貼り付けていく感じ。
これで完了、外れないうちにケースに押しつけて。
洗ったネジで固定します。
全体的にツヤが出て綺麗になったところで。
ラグ部の装着ですが”遊び革”を忘れておりました。再度カットした部分を外します。
装着完了。
電池交換&革ベルト装着完了です。