時計の電池交換/SECTOR ADV 2500 CALENDER
2015.10.20お預かりのSECTOR ADV 2500 CALENDER電池交換メンテナンスです。
「10年は動かしていない」
という事で、動くかどうか?
プッシュボタンがありますが、クロノグラフでは無くカレンダーの早送りボタン。
ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。
微調整位置をチェックします。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
弓環やラグ部の汚れもチェックします。
裏蓋の裏側もチェックして。
パッキンを外して劣化具合をチェックしますが異常は無し。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。湿気た痕跡はありますがサビは無く。スペーサーがプッシュボタンの中継ぎを担っているのが分かります。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
ところが?
プッシュボタンの片方が押し込まれたまま固着。
再度、ムーブメントは取り出しプッシュボタンのパイプを確認。サビはありませんね・・。
プッシュボタン側もチェックして。サビはありませんが一応、洗浄します。
ムーブメントとスペーサーを戻して動作確認。問題無く動き出しました。
裏蓋も洗浄して綺麗に。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
時間を合わせて・・・と。針を回していたら竜頭がポロリ!
巻芯とネジで固定されておりますが緩んでおります。
再度、ムーブメント取り出し。巻芯を抜きます。
この両者は巻芯のねじ切り部分で固定されているのみ。
そしてムーブメントを組み込んで時間を合わせて。
カレンダー修正と思えばプッシュボタンを押しても反応が鈍い。
このプッシュボタンは先の物とは違う、もう一つのプッシュボタン。
よく見るとプッシュボタンのシャフトが「へ」の時に曲がっております。
再度、ムーブメント取り出し。そしてプッシュボタンを外します。
ある程度は戻しますが下手をするとくびれの部分で折れます。そうなるとプッシュボタンの装着さえ不可に成り。交換用パーツもありませんから穴が空いた状態で使用することに。
やっと裏蓋を閉めることが出来ました。
弓環も洗浄して綺麗になったところで。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。ご心配の時計の動作は問題なく動き出しましたが「プッシュボタン・竜頭」とハプニング続き。
プッシュボタンの後から修正した方(日にちの早送り機能側)ですが。
プッシュボタンの曲がりは修正致しましたが、ムーブメント側の押し込む
レバーがムーブメント内部で壊れており、効くときと効かない時と。
その反応の鈍さに、無理に押し込んでいるいるうちに、スペーサーと噛んで曲がってしまったパターンですか。兎に角、時間を見る分には問題は無いでしょう。