時計の電池交換/SECTOR SGE 650

2014.12.25お預かりのSECTOR SGE 650電池交換メンテナンスです。
ベゼルの塗装剥がれの修正もご依頼です。

回転ベゼルにネジ込み竜頭はダイバー仕様。

ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。

微調整位置をチェックします。

数字の塗装が剥がれておりますが。全体的には綺麗な状態ですが弓環とケースの接触箇所といい。全体的な綺麗さの割に私が想像するのは全体が湿気に晒されたコテコテの時計。

コマのジョイントもサビでぎこちなく、洗浄して綺麗になりましたが。
使用していて、こういうサビ方はしません。

微調整位置からバックルを開こうとしますが錆びて固着。バネ棒が伸縮しませんから
かなりのコテコテ。

微調整位置では無い方で外します。

ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。

裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。

ダイバーの割に細いパッキン。

意外に内部にはサビも無く綺麗な状態。

ムーブメント拡大。

電池交換メンテナンスの前に電池格納部をチェクして電池を入れて動作確認。

動作確認はしましたが、ピンセットで指しているプッシュボタン。
これがスムーズでは無くゼロ位置合わせが出来ません。

またネジ込み竜頭は固着して不動。ペンチで回してやっと引き出しが可能に。
竜頭にキズも付きますし、最悪は竜頭が折れたでしょう。
運良く引き出せたのは単なるラッキー。つまりは一か八かの作業です。
「竜頭が引き出せない」と記載がありましたが、この症状は全て一か八かですね。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

巻芯にもサビが見えます。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ネジ込み竜頭が錆びてコテコテ。左横にプッシュボタンもサビで溝がコテコテ。

そして押し込まれたまま、戻りません。

プッシュボタンを取り外します。

やはりサビが原因。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。ただ数字の塗装は見事に流れ落ち。
こうも綺麗に落ちてしまうのはブランド・ウォッチの仕事ではありません。


ケースの内側もチェックして。あの細いパッキンですが内側まではサビは及んでおりません。

プッシュボタンも洗浄して綺麗になりました。

数字の箇所は墨入れしますが、溝が浅すぎる。上手く塗れるかどうか?

ラグ部のバネ棒もコテコテで外せませんでしたが洗浄しても固着しております。

プッシュボタンも洗浄して綺麗になりました。

電池を入れて動作確認ですがゼロ位がずれます。

パッキンは交換してシリコン塗布をし裏蓋に戻し

大まかにエナメルを塗って綿棒で拭き取ると全てが取れて墨入れにならない。
やはり溝が浅過ぎますから仕方がない。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

済み入れも薄く塗りましたが塗っていないよりはマシという感じですね。

「SECTOR一覧」 「ブランド2012迄」 「ブランド2012以降」 「ブランド別」