時計の電池交換/Multi ARARM Chronograph Digital
2015.7.13お預かりのMulti ARARM Chronograph Digital電池交換メンテナンスです。
「プッシュボタンが外れている」というご依頼で受けましたが
どうも折れているようで厄介な状態。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントですが・・・この電池の状態は。強烈な液漏れ。
ここまで粉を吹いた電池も見たことが無い。
動かない場合は手立ては無く。返却となりますから、それが一番簡単ではあります。
電池格納部をチェクして粉を拭き取るくらいしか出来ません。
金色のメッキが剥がれましたが、これは問題無いでしょう。
電池を入れて見て驚き、問題無く動き出しました!
となると「何とかプッシュボタンを直す事が必須」
これが厄介で「大量のガラ箱の中から探し出す」「オークション等で調達」
どちらかになりますが、どちらも手間が掛かります。
こういう修理は受付しませんが、今回は状況が分からず受けてしまったので仕方が無い。
ただ「納期未定・気が向いた時・瞬間的にでも暇になったときの作業」となります。
金属のスペーサーとパッキンを外して劣化具合をチェックします。
平パッキンですから交換するにもパーツを持っておりません。
これが取り出した液晶&ムーブメント。
こちら電池格納部。
ケースの内側もチェックして。
裏蓋を閉めてまるごと洗浄して浸水が無いかチェックします。
プッシュボタンですがストッパーが外れただけかと思いましたが。
プッシュボタン部分と軸が折れており。これは修復不可ですから交換するしかありません。
もちろんメーカーにも何処にも部品在庫など無く。
オークションで似たものが1.000円で落札できたので入手。
裏蓋形状も似ておりますが。
ジャンク品ですからムーブメントはどうでも良く廃棄。
ムーブメント取り出しで、プッシュボタンを外します。
しかし、軸の太さが若干ちがいますから使えない。
となると「いつまでもオークション出品を待ち続ける」という訳にもいかず。
「ガラ箱あさり」しか無くなりますが、5分で見つかるか。
または4時間後か?。または時間だけ掛かって見つからないという最悪の事態もあるので
ガラ箱あさりは回避したかった訳です。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
プッシュボタンは装着されておりますが、3時間掛かって見つけました!!
部品は洗浄して装着完了!
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
プッシュボタンが効くか確認して。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。
ブレスも洗浄して綺麗になったところで。
バックルの噛み合わせが浮いておりますので修整して・・・と思いますが。
歪みがいびつ過ぎて修正すると全く閉まらなくなり。
これだけ浮いた状態ですが、バックルは閉まるレベルには。
既製のブレスですから、これは交換した方が使いやすいでしょう。
時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。時間を合わせですが
カレンダーが1970から始まり「1999」までしか表記されない(^_^;)
何時、作業が出来るか分からないお預かりでしたが、二週間で発送となりました。