時計の電池交換/ENICAR
2011年4月お預かりのENICAR電池交換メンテナンスです。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で。
裏蓋記載。 格闘の跡が見えますが昔々、ある店の新参さんが開けるのに苦労していたとか。
その時のもので裏蓋には凹みが出来たということですが。
正しい箇所から開ければ簡単に開いて、食いつきも問題無く。都合で裏蓋の凹み修整も必用か?と思いましたが正しく食い付いて閉まる限りはカーブ修整とか行わない方が無難。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄で綺麗になりました。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
パッキン交換は必須ですね、パリパリ。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。電池を入れて動作確認ですが不動。注油調整でも微動だにせず。というかクォーツパルスが出て居ない。つまりは回路交換が必用ですがパーツが無いでしょう。
結局は修理不可で返却ですからパッキン交換も無しとなります。
ベルトを取り付け電池交換メンテナンス完了ですが動かず返却となりました。
そして、それから1年の歳月が流れ・・・・・時は2011年8月。お客様取り出して見たら動いていると!?。クォーツの発信パルスも出て居なかったムーブが動き出すのか?
そういえば最近セイコーの時計で同じくパルスが出ていないので職人さんに「OH&回路交換」で送った時。「回路は交換しなくても動いたよ」って事がありました。って事は起こりえる現象だったのかと、今更ながら学んだ次第(;^_^A。
今回は使用もされて無く、汚れもいませんから洗浄は無し。そのまま裏蓋も開けずに職人さんへ。同梱の「ENICAR」はこちら。