電池交換では動かなかった時計/TECHNOS/CHRISTIANO DOMANI
2011年3月お預かりの電池交換メンテナンスです。
TECHNOSとCHRISTIANO DOMANI2本お預かりで「自分で電池交換したが動かない」というご依頼です。外観は綺麗で未使用に近い感じ。
ステンレス無垢バンドですがバックルの向きが変?上下逆に付いています。
微調整部分の位置をチェックしておきます。
裏蓋はスクリューバックで右が裏蓋記載。
裏蓋は閉まっていませんで簡単に回ります。
これがムーブメントでセイコー系ですか。
ムーブメント拡大。「ACリセット」さえすれば何ら難しくはないムーブですが。特に指紋ベタベタ触った跡もなく、自分で触ったという事でしたが触り慣れている?と撮影の為に腕時計を立てると、かすかな妙な音というか感触?
これ何かと言えばセンターセコンドが重力の向きに落ちてくる。オレンジの稲妻針が振り子の様に揺れる音だったのです。この状態では駄目です私では手の着けようが無し。
と時計を動かずと机に何か落ちる音が??歯車が落ちた。そんなばかな。これはかなりネジを外して軸受けまで外しているので秒針への連結が無いので針がブラブラになっています。
さて次はこちら。
こちらもベルトの向きが逆に付いていますが。
裏蓋はスクリューバックで右が裏蓋記載。
裏蓋を開けるとネジが飛び出ている。これも軸受けになる地板まで外したか浮かした模様。
上に見える金属部分の広い部品がかなり浮いています。
先の時計もこれも綺麗に組み立て直せば動きます。ただ余計な箇所を外しているの職人さんがOHで触る箇所以外。しかも外せない構造のものまで外れていますからこれを職人さんに持ち込んでも触ってはくれないでしょう。手間が普通の倍以上掛かる。
ちなみに私でもここまで触った事は無い。自分の時計でもガラ箱の時計でもです。そういう方面の探求心は涌かないのです。
こういう腕時計をご依頼の場合は「500円玉・同梱」宜しくお願いいたします。