時計の電池交換/TASCOW
TASCOW電池交換メンテナンスです。
3本届いたうちの1本。
ケース全面をガラスが覆う構造で、カーブガラスに、ご丁寧にプリントガラス。
こういうの裏蓋は堅かったら閉めるが大変ですが祈るしかありません。この構造を見て判断して電池交換を断る店もあるでしょう。ある意味先が読める賢明な店員さんであります、
こういう腕時計を若い店員さんに頼むと何が何でも開けてから閉まらず。何十分も待たされる事になります。こういった腕時計で普通の尾錠も珍しい。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で開け口は分かりやすく。この開け口の裏蓋は閉めやすい物が多いのですが。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。MIYOTAです。
裏蓋やパッキンをチェックします。
竜頭の裏側は洗浄で綺麗になりました。竜頭パイプもチェックして。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
センターラグピンも洗浄。
電池を入れて動作確認。
ところが裏蓋が閉まらない(;_;)。ガラスはカーブガラスで全面プリント、割ったら代替えは無し。プレス器のコマをあてがうケースの縁もありません。でも裏蓋は開いてる訳で閉めないとお客様に渡せない。
こういう時に店頭でお客様が待っていたら”冷や汗タラタラ”になる訳です。こういう腕時計を持参した方が「キズを付けないでよ」何て言われていたら、もう怖くて作業の手が動かなくなる店員さんも居るでしょう。
プレス器のコマをガラスに当てずにかなり大き目のコマで、ガラスでは無くセンターラグで受ける方法もあります。ガラスに接触しないので安全ではありますがラグ足にキズが付きます。また雑貨ウォッチの場合は頑丈に作られていないので、ラグ足がポロリともげる可能性もありますから、ガラスが割れるのを避ければ良い訳でも無いのです。
私が選択した一番安全な方法はガラスにコマを当ててプレスです。割れにくい準備をしたら、ある程度は覚悟を決めてグイッ!と行きます。
ハイ、無事に閉まりました。勿論、私でも閉まった時は「ふぅ〜!」と息が抜けます(;^_^A。こんな時に限って今まで、動いていた時計が裏蓋を閉めた事によって止まって、やっと閉めた裏蓋をまた開けないといけない場合もあります。雑貨ウォッチの電池交換を頑なに断る所は、こういった事で痛い目に何度もあったのかも知れないですね。
ハイ、ベルトを取り付け電池交換メンテナンス完了です。