時計の電池交換/agnisb-V654-6100アニエス・ベー
agnisb-V654-6100アニエス・ベー電池交換メンテナンスです。何でもプッシュボタンが動かないと。
ベルトは板巻き、三つ折れプッシュバックル。裏蓋は”はめ込みタイプ”
これがキャリバー。プッシュボタンを見ると完全に押し込まれた状態で固まっているのが分かります。
これがムーブメント。先ずは、竜頭を抜きますが、プッシュボタンが状態から想像する通りでした。
竜頭パイプもチェックします。これが取り出した文字盤&ムーブメント。取り出しただけでクロノの小さい針がバラバラと外れます。
竜頭パイプ裏側まで及んでいますが、これは拭き取れば良いでしょう。プッシュボタンは押し込まれたまま固まって、パイプの内側までサビがきています。これは覚悟を決めます。
竜頭の裏側は洗浄して綺麗になりました。裏蓋には「電池交換後、ACリセット」と書いてあります。
抜けました・・・・ホッ!このボタンが固くて動かない症状ですが、簡単な物はケースを洗浄機で洗うのみで軽くなります。
私の電池交換は洗浄は標準ですから、軽いサビなら特別直さなくても復帰します。
それでも動かないボタンは”CRC-556 "を射します。1時間ほど待ってから”四つ割チャック”で摘んで回して固まったものをほぐして行きます。これで動かないボタンの99%は抜けます。
ところが、この場合はそれでも抜けません。この場合普通は”修理不可”で返却されます。何故かと言えば、その状態まで錆びると抜くのに手間が掛かります、でも修代金は割り増しでは頂けないからです。それにその状態では抜いて戻してもボタンが錆びてえぐれていますから、戻しても隙間が出来て防水性は維持出来ません。
手間だけ掛かって、修理代は取れないは、後でクレームの原因なる修理をやる人は居ません。
そこで!それをやるとどうなるかお見せ致しましょう。
(といっても引っ越し間ナシで写真が少ない(;^_^A)
これが抜いた所です。といってもCRC-556一昼夜漬け。それでもビクともしません。四つ割チャックで片方のボタンは抜けましたが片方はビクともしません。
なるべくパーツにキズは付けたく無いですが、この場合そんな綺麗事言ってたら修理は出来ないですから、了解の電話を入れました。さぁ、大胆に行きます。この工具で行きます。
こういう物で渾身の力で握って作業しますからステンレスは傷だらけになります。これが引き抜いた跡ですか。
跡でボタンのバネを洗います。ボタン内側も綺麗になりました。
これでも綺麗になった状態です。もう防水性どうの、と言った問題ではありませんね。これセイコーに送れば”修理不可”で返送されるか、間違ってやってくれても”ボタンの交換”は必須。写真が少ないかったですがお分かり頂けましたか?