時計の電池交換/SEIKO Chrono 7T32-7G20

2013.6.21お預かりのSEIKO Chrono 7T32-7G20電池交換メンテナンスです。
竜頭の一段から二段への動きが鈍いというご依頼です。

ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。

微調整位置をチェックします。

裏蓋はスクリューバックで右が裏蓋記載。

弓環やラグ部の汚れもチェックします。

裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。湿気による大きなシミがありますがサビは無く作業を進めます。

こちら大きい方の竜頭(時間を合わせて用)。根本がサビておりパッキンが乾燥しておりますから、竜頭パイプの中で滑りが悪く動きが鈍くなっていたようですから洗浄で直るでしょう。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

目盛リングがあるので洗浄のために外します。

ケースの内側もチェックして。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

目盛リングを戻して。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
サビは無いものの端子にも湿気の痕跡があり。

電池を入れて動作確認ですが不動です。不動というくらいのダメージがあるようには見えないので作業を進めて来ましたがわからないものです。
「到着いたしましたメール」の、ついでに竜頭の症状を報告」が先走り竜頭の確認を急ぎましたか。

パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。全体的にツヤが出て綺麗に。

ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になったところで。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了ですが不動では。
クォーツ・パルスも出ておらず湿気によって電気部分もクラッシュ状態ですから交換が必要。
ただ残念ながらパーツ交換出来るムーブメントでは無く。
かといって「セイコー系、クロノグラフムーブ」流通しておらず「ムーブメント交換」も不可ですから返却しかありません。

おそらく湿気が入った時はガラスがかなり曇ったと思います。
その時に”ムーブメント取り出し”で湿気だけでも取れていたらという状態です。

何でも数年前に近所の何処の時計屋でも「電池交換不可」と断れているうちに放置状態になってしまったとか。断られた原因は「アラーム付きなので」というのが理由らしいですが。
という事は「アラーム機能の回復」求められたか?それを言われたら断るしか無いムーブでもあります。それに防水時計でもデザインが「ダイバー・ウォッチ」ポイものは余計に断られる運命にあります。

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