時計の電池交換/SEIKO Chronograph 7T92-0CF0
2015.12.8お預かりのSEIKO Chronograph 7T92-0CF0電池交換メンテナンスです。
竜頭の動きは問題ありませんが、プッシュボタンが不動。
固いというよりも固まった感じ。
ステンレス半無垢バンドで三つ折れダブルロック。
微調整位置をチェックします。時計全体が水没してかのように
「バックル・バックル微調整位置・ラグ部」全てのバネ棒は錆びて伸縮しません。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。微調整位置のバネ棒を壊して外すしかありません。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックします。パッキンが、ここまで伸びたら戻せない。
よって後で交換します。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
ムーブメントの竜頭に近い部分が「緑の帯状になっており」、湿気で侵食された跡。
それだけにプッシュボタン・竜頭の巻芯がサビでボロボロ。
意外に竜頭は助かっておりますが、プッシュボタンからの浸水が凄い。
動くのかどうか?先に電池格納部をチェクして電池を入れて動作確認。
時計は動作しましたが、これだけのサビではムーブメントの取り出しで
乾燥して組み立てた時は不動である可能性大。
かといって、これだけ錆びていては粉が散るでしょうしある程度は綺麗にしないと。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
竜頭パイプはネジ込み竜頭のお陰か、以外に錆びておらず。
ムーブメント取り出しですが、プッシュボタンと内部のレバーがサビで固着して引きちぎるように取り出すしかありません。
こちらムーブメントの、プッシュボタンが当たるレバーですが。
これだけ錆びていれば動くのか?
片方はレバーの先端が折れております。
プッシュボタンの穴を内側からチェックして。
強烈なサビ。ここまで錆びるには水に浸かったままにならないと。
目盛リングがあるので、そのまま洗浄は出来ません。
プッシュボタンは僅かな可能性に賭けて洗浄してみます。
片方は何とか抜く事が出来ましたが。
片方が抜けない。ここまで抜けているのに外せない。
プッシュボタンのパイルの内部でもサビで固着していた感じです。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
プッシュボタンの穴は洗浄して綺麗になりました。
プッシュボタンも洗浄して綺麗に。
ところが片方は洗浄器から上げたら先端が折れており、こちら諦めるしかありません。
ケースの内側のサビは削り落として拭きます。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
ですが「プッシュボタンの当たるレバー部分」。これも片方脱落しており
結果、プッシュボタンは機能しません。片方は動くようになりましたが片方では意味が無い。
パッキンは交換してシリコン塗布をし裏蓋に戻し
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
プッシュボタンが効きませんから、針を直に摘まんでゼロ位置合わせ。
時計は問題無い様ですから時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。
プッシュボタンは片方、折れましたので「接着剤で固定」となります。