時計の電池交換/DOLCE 9531-602A
2011年3月お預かりのDOLCE 9531-602A電池交換メンテナンスです。遅れるという事ですが問題無く時間が合って到着。
オリジナルのプロテクターが付いて到着、良く出来ているので返送時も装着しておきました(;^_^A。
遊革の状態もチェックします。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で右が裏蓋記載。
裏蓋を開けると錆が・・・。
裏蓋を開けると耐磁プレートがムーブメントを覆っていますがこれも錆が・・・これはもう駄目かも?
耐磁プレート裏側にも錆が浮いています。これではムーブメントの状態も・・?
綺麗です。??
ムーブメント拡大。写真左下、耐磁プレートと接していた箇所は錆びていますが。
竜頭の裏側は洗浄で綺麗になりました。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメントですが周辺部に若干の錆。
ケースの洗浄ですがガラス周辺の「金色の帯」。裏側からみれば黒い帯ですからプリントガラスです。洗浄したら消えるか?
ケースの洗浄は終わりましたがプリントに問題無くツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
耐磁プレートの錆も落として戻します。
裏蓋も洗浄して綺麗になりましたが、グレーのはずのパッキンはご覧の状態、パリパリ。この状態から察するに「普段、腕時計を付けたまま水は触らない方」それがたまたま時計に水が掛かり浸水。水滴が裏蓋と耐磁プレートの隙間に溜まり錆が浮いた。耐磁プレートには穴が空いた構造なので水滴が「軸受け」にも溜まり時計が止まるも微量だったので乾燥すれば動き出し、裏蓋と耐磁プレート隙間は毛細管現象で乾かずに錆が浮いた。それが内部の状況でしょう。
本来は「要OH」なのでしょうが、注油調整のみしておきました。
パッキンは勿論交換。裏蓋裏側の錆も綺麗にして裏蓋を閉めます。
ベルトを取り付け電池交換メンテナンス完了で「電池交換+洗浄(革ベルトは2.500円コース)」となりました。
ところが「到着いたしました。」メールによると「開封時ガラスが曇っていました」と。という事は箱の中で浸水は考えられないので、元からの湿気が歯車と歯車の隙間とかに残っていたのか?そこまでは見る事も出来ないので1日乾燥で組んで発送でした。
再度、到着時は曇りも無く時間も合っている。
ムーブメント取り出し。ただ分解掃除をする訳では無いので今度は3日間、この状態で乾燥させます。
3日経ってケースに組み込もうとするとガラスが外れました。金色の縁取りプリントガラスですから”ガラス外れの前兆”を見落としていました。ということはガラスとケースの隙間が出来て、そこに溜まった湿気が曇ったか?しっかり付いていれば隙間もなく湿気も溜まらない。
金色の帯の裏側は黒い帯になっております。ある意味、再度送って頂いて良かったという結果に。あのままではガラスに水滴がついただけで曇るでしょう。
ガラスは接着して今度は、半日腕につけて曇りテストでしたが問題無く再発送となりました。