時計の電池交換/KING QUARTZ 0853-8025

2016.3.25お預かりのKING QUARTZ 0853-8025電池交換メンテナンスです。
「オールド・クォーツ」の部類になる腕時計。

竜頭の動きをチェックして。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。

ステンレス無垢バンドですが薄型のスライドバックルはオールド・クォーツならでは。
このブレスの洗浄は別途料金が必要です。
「電池交換&洗浄3.100円コース」+ついでの修理1.000円まで。
というご条件では断っております。

ラグ部に近いコマが一箇所ステンレスが欠けて千切れており。
一箇所だけで持っておりますから使用には注意が必要です。

この汚れは相当なもの。問題は内部のサビですが、このサビ落としに手間が掛かります。

この電池蓋が開かなかった訳ですが10分くらい掛けて何とか開きました。
オールド・クォーツですから「不動の確率が高い」。
洗浄まで行って不動では苦労が水の泡に。

電池格納部をチェクします。意外に綺麗ことに驚き。

電池蓋パッキンが硬化しておりますが交換パーツが無く、このまま使用します。
外したら粉々に割れるでしょう。

汚れもチェックして。数十年の汚れが溜まって状態。
洗浄にはかなりの手間が掛かりますから3.100円では収まらない。

裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

スペーサーは金属で重厚なもの。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ケースの内側もチェックして。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

スペーサーも洗浄して綺麗になりました。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

洗浄してもパッキンはこびり付いたまま。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

ブレスも洗浄して綺麗に。何度洗浄し直したかわかりませんが30分は、この洗浄に掛かりきりになります。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。今回はブレス洗浄が別途1.000円で4.100円ですが、これでケースの内側まで錆びていたら5.000円を超えます。
そのご予算が無いお申し込みは断ることになります。

さて到着直後に「ガラスに曇りがある」 という事で再送頂く事に。
2016.3.29に再度、お預かり。

ガラスの中央部「1.5cm径くらいの曇りがある」という事ですが文字盤が白いですから分かりにくい。

白い文字盤部分では無く針の当たりを見ると曇りが分かります。

裏蓋を開け内部をチェックして。

白い物に上に置いたら分かりにくいですが何度も拭き取ります。
そしてムーブメント取り出しで一昼夜置き、ケースとムーブメントから湿気が乾くのを待ちます。

一昼夜置いてムーブメントを戻して、パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。

翌日、発送しようとみると曇っている様に見えて仕方が無い。

再度、ムーブメント取り出しで黒い物の上に置いてみます。
曇った様に見えますが。

表面のコーティングが擦れて白っぽくなっているのと見分けが付きにくい。

黒い物の上に置いて綿棒で擦ってみますが筋が行かないですからもう曇りは無い。

でもこうやってみると曇っているように見えます。

ムーブメントを戻しますと角度によっては曇っているように見えます。

オールド・クォーツだけに何度も開け閉めすると裏蓋の食い付きが弱くならないか心配になりますが。

隙間も無く問題無さそうですから発送となります。
この腕時計ですが「裏蓋パッキン・電池蓋パッキン」ともに劣化しておりますが
交換するにもパーツは無く、どちらも再利用です。

ゴムが硬化しており弾力がありません。今までは皮脂にホコリが付いて固まって防水の役目をしておりましたが、洗浄したことで防水機能は極端に落ちます。
非防水時計として使わないと再度、同じ事になるでしょう。

今回のお預かりで、やはり「オールド・クォーツは断るしか無い」と痛感したご依頼でした。

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