時計の電池交換/Quartz0823-5020
Quartz0823-5020電池交換メンテナンスです。
3本届いたうちの1本。
ガラスの縁の錆が気になります。
ベルトは既製のスライドバンドに交換されています。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で右が裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックします。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
パッキン交換が必用ですね。
さすがに文字盤回りのこの変形パッキンは交換不可。古いクォーツは時代背景が高級品扱いでしたから、その腕時計の為にパッキンが製造され特殊な形状の物が多い。よって年数が経てば交換用のパーツに代用品がありません。
今で言う所の初任給の倍以上が腕時計の金額。それくらいの価格設定で腕時計は作られていた時代の物でパッキンにさえコストを掛けることが可能だったのです。
ただコストは掛けても変形物は防水性が落ちるのは構造上仕方がありません。でもメーカーのチャレンジ精神を感じるデザインではあります。
「腕時計=丸型」(実用品)という発想から、装飾品であるという方向性を出していく時代背景もあります。
そして時計屋は売る為にはお客様が気に入れば防水性の話なんてしませんし、聞かれても「普通に使えば問題有りません」などと曖昧な基準でごまかした時代でもあります。その結果が。
こうなった要因の一つでもあるかと。でも、この腕時計はオークション調達らしいですが状態からは相当無茶な使い方です。洗車くらいはへっちゃらって感じで。私がサイト内でも解説した「新品の頃は洗車や入浴でも異常が無かった=機能は永久的」との錯覚した使い方をした結果でもあります。「防水であっても湿気は避ける」これ腕時計の基本ですね。
さぁ、分解して洗浄です。
ワンピースケースも表からの湿気の侵入には弱い。
文字盤がこうなると交換しかありません。この文字盤は構造上拭き取ろうとしたら表面のフィルムが剥がれ落ちるでしょう。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ました。
内側もシミが残るくらい錆びていました。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
竜頭の裏側は洗浄で綺麗になりました。
インナーケースと言うかスペーサーというか。
洗浄でガラスが外れましたから接着。
裏蓋もツヤが出ました。
文字盤も多少は拭いてみましたがこれが限界。
ハイ、電池交換メンテナンス完了です。