時計の電池交換/SEIKO 4326-0070
2012年3月14日お預かりのSEIKO 4326-0070電池交換メンテナンスです。
2本届いたうちの1本。1本は先日、修理でお預かりの自動巻ですが。
弓環がこの様に横にずれるとお知らせ頂きまして。これはこの部分を上と下からプレスして金具を締める訳ですが、当然ピンセット程度で出来る作業ではありません。
裏側でいうとこの位置ですか。工具をそのまま当てるとキズが付きますから、革などを当てて作業します。ただ金属が柔らかくカッチリ締まる感じが無いということは金属疲労も進んでおりますね。
さて「弓環締め」だけで送るのもと電池交換メンテナンスのご依頼も頂きました。
裏蓋はスクリューバックで右が裏蓋記載。
弓環の汚れもチェックします。
裏蓋の裏側もチェックします。パッキンは外して後で交換します。
これがムーブメントで。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックしますが・・。
端子に錆びた粉が。
入っていた電池をチェックしますが電池も液漏れ。純正SEIKO電池といえども長期間放置すれば液漏れするようです。結果、電池交換のみでは不動でした。クォーツの発信パルスが出ておりませんから「回路不良」を起こしております。ただもう交換パーツはありません。
全体的にツヤが出て綺麗になったところで。
ベルトを取り付けます。
ソックリの腕時計ですが左はクォーツ。右は自動巻。クォーツから自動巻に変わっていった時代、デザインは大きく変わることは無かった時代ですね。
電池交換メンテナンス完了ですがピントがずれている(;^_^A。
そうそう「バックルの留めが緩い」というご依頼もありましたが、このタイプ。古いセイコー独特のスライドですが。
この部分を広げるしかありません。精密ドライバーを差し込んで回すのみ。大きなドライバーは危険です。
かなり薄い金属ですから。簡単に折れますからご注意を。