時計の電池交換/SUPERIOR J4883-8100

2011年7月4日お預かりのSUPERIOR J4883-8100電池交換メンテナンスです。

ステンレス無垢バンドにスライドバックル。

引っかけ側もチェック、そしてバックルを留めて噛み合わせチェック。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で右が裏蓋記載。

ラグ部は・・・バネ棒ですね。

かなりコテコテですが電池交換メンテナンスが威力を発揮します。

裏蓋の裏側もチェックして。

裏蓋を開けるとスペーサーがムーブメントを覆っています。

スペーサーを取り外し。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

竜頭まわりもコテコテですから回すとご覧の通り。

意外に内側は綺麗なもの。竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ました。ただ問題はケースを持つと「カタカタ」音が鳴ります?これ、ガラスとケースの間にパッキンがあって、それをベゼルで押さえつけての防水機能です。ところがパッキンが劣化していた為に洗浄で流れ出たもよう。

おそらく作業は完了してもガラスはクルクル回るでしょう。かといって交換となると厄介。このパッキンだけは既製品では防水機能を果たさない。またベゼルは簡単に外れ無いですし、外せば戻すのも大変。ガラスを割るリスクが大なのです。

ガラスが割れて交換のついでの作業ならまだしも。ガラス交換の必要があったとしてもベゼルで押さえたタイプは既製ガラスではベゼルで押さえられないですから不可。でも純正品はもう無い。結果的には触りようが無いパターンです。

この状態ではガラス面に水滴が付けば簡単に染みこんで、曇りますから使用は無理で鑑賞用です。どうしても直すなら「パッキン入れのみでは受け付ける所は無いでしょう」OHのご依頼ついでなら、やってくれるところがあるかもしれません。それなりの費用が発生するので出来る作業にもなるでしょう。

こちらでは対応してくれる人が居ませんから、このまま電池交換メンテナンスで発送です。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックして。

電池蓋をセットする前にパッキンは交換。

既製で合う物がありました。2011年7月16日現在、この電池蓋パッキンの入手が難しくなってきたと材料屋さんからの連絡で今後、このパッキンが1本「1.000円」って時がくる可能性が出て来たと話しておりました。

全体的にツヤが出て綺麗になり。

バックルも綺麗に。

電池を入れますが動作が不安定なので再度、開けて注油調整で動き出しました。(注油調整はあくまでもその場しのぎですから、後日不具合がある場合はOHとなります。)翌日も問題無いないので発送となります。

ベルトを取り付け電池交換メンテナンス完了です。この時代の時計で、このクラスの物はガラスひとつ取っても凝った組み立てになっているだけにパーツが揃わないとガラス交換も難しい。入手出来ないと洗浄が為に防水機能が極端に落ちます。でも洗浄しなかったら気がつきもしない事ではありますが。

「SEIKO・CITIZEN2012迄」 「2012より」 「2014より」 「ブランド別一覧」