時計の電池交換/TAG HEUER S99.206K

2011年9月3日お預かりのTAG HEUER S99.206K電池交換メンテナンスとかしめ修理です。この缶も返送時には忘れておりましたが。

依頼メールを見た時点でややこしいご依頼でしたから兎に角、中身だけ撮影して。バラバラに近いブレスのかしめ修理2本。どちらも「かしめ修理では締まらないレベル」。うっかり触り始めたら丸一に潰れるかもしれないな・・・?と考えていたら。

同時期に同じタイプのTAG HEUERのかしめ修理2件と、電池交換1件のご依頼があって。同時に作業すればどのバンドがどの時計か分からなくなります。ここで作業は中止。簡単に片付く物から進めます。作業の都合で1本の腕時計の為に多くの作業が数日、手付かずになる事もあります。こちら「迅速性が売り」ですから多数を取ります。というか今後、こういった手間が掛かる物はお預かり出来ないと思います。昨日から「かしめ修理は(株)リペアさんの溶接修理のみ」としております。

外す物は外して先に洗浄のみします。混んでいる時期もあってトップの写真は撮り忘れですね。

かなりこびりついた汚れで、何度洗浄しても完全には落ちなかったです。

ベルトがバラバラになるくらい使い方ですからバネ棒も痩せてしまって抜く前に引きちぎれてしまいました。

新しい予備コマが一つ。

ベルトは外して。裏蓋の裏側もチェックします。

3日後にやっと電池交換に入りますが2本のかしめ修理には至りません。

ムーブメント拡大。

竜頭の裏側は洗浄で綺麗になりました。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

パッキンを外して汚れを拭き取ります。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。パッキンは交換してシリコン塗布をしてケースに戻します。

全体的にツヤが出て綺麗になったところで中断。

かしめ修理はまだですが洗浄のみは済ませました。

数日後、かしめ修理完了。

やはり締まり切らないので接着剤補強すると真っ白になってしまってまた洗浄のし直し。

おまけにバックルのダブルロックの固定金具のピンが無いことに気がつき、センターラグピンで交換。

これで完了と思えば、今度は接着剤補強部分が黒ずんでいる。洗浄で落ちきらない汚れなので接着剤に汚れはしみ出た様です。また接着剤は落としてやり直し。

また真っ白になって。

何とか完了。やはり延べ時間すれば8時間くらいは掛かりましたか?後回しにして正解。というかもう今後「かしめ修理は外注に決めました」。バネ棒も交換して。

電池交換メンテナンス&かしめ修理。そして予備ブレスのかしめ修理も完了。これで外れたら溶接修理しかありませんね。溶接修理の費用12.000円を頂きたい心境ですが所詮、「当店のかしめ修理は応急処置レベル」何時外れるか分からない修理ですから。緩んだら本来は「ブレスの交換35.000円」。それか溶接修理で12.000円ですかね。

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