時計の電池交換/TAG HEUER 964.013
2011年7月20日お預かりのTAG HEUER 964.013電池交換メンテナンスです。
ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。
微調整部分の位置をチェックしておきましょう。
ベルトごと洗浄でバックルも綺麗に。
裏蓋はスクリューバックで右が裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。電池が完全に湿気て乾いた跡。また中央の歯車のホゾの部分(赤い点)の周辺が湿気でもなく何か”粘質”のような物が付着した跡。
竜頭の裏側は洗浄で綺麗になりました。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメントですが大きなサイズには訳ありです。
パッキンを外して汚れを拭き取りますがへばりついてケースがぶら下がるくらい。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
そして文字盤の小さな点がきになったので綿簿で軽く触れると5ミリくらいの○状に塗装がぺろり!(・・;ノ)ノ。そこだけ白くなってもと周辺をぼかそうとするとインデックスもぺろり!
湿気でも何か揮発性のものが浸透して塗装が浮き上がった感じ。丁度、塗料を落とす前に剥離剤を塗って擦った時の様な感じ。ずっとケース内部に密閉されていたので乾いたら別か?
一晩、置いても乾かないレベルですから諦めてにじんだ箇所は拭き取り。
恐らく「Professional」の文字も赤とグリーンのマークも触ったらぺろりでしょう。
電池を外せば、こちらも単なる液漏れではなくネバネバしております。
こうなったら全部、拭いてしまうのも手段ですが金色一色の文字盤も変か?
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
マイナス端子も電池の裏側と同じ症状ですから拭き取ります。
綺麗に拭いて電池を入れて動作確認。ですが不動、ピンセットの先で歯車を回してみても重い。でも回るという事は錆び付いてはいない証拠。ですがクォーツ・パルスは出て居ないので回路も交換が必用。でもこのムーブメントのOHは手間が掛かるでしょうね・・。
全体的にツヤが出て綺麗にはなりましたが動かなくて値打ちもない。
ベルトもバフ掛け&洗浄して綺麗に。
外観は綺麗になっても文字盤が半分消えて。これ直すには文字盤交換しかありませんからメーカーでしか修理は無理でしょう。ただムーブメントの状態からは「修理対象外」で返却されるでしょう。
もう直すには無理があるTAG HEUERですからメンテナンス完了ですが返却となります。