時計の電池交換/TAG HEUER 999.206A
2011年9月4日お預かりのTAG HEUER 999.206A電池交換メンテナンスですがベルトがバラバラ。かしめ修理出来るタイプで無いだけに直るのか?
2本届いたうちの1本。
腕時計を触るとポロリと外れました。
微調整部分の位置をチェックしておきます。
先ずはベルトを取り外そうと。Cリングピンを叩きますが、これ以上ビクトモしない。戻すことも出来ないので困った。ラグ部は片方のピンの掛かりが外れていますから、このままでは使えない。
この状況から弓環の穴の中に通ったCリングパイプと弓環が錆びてこびりつき。更にCリングパイプと中のCリングピンが錆びてこびりついている。強引に弓環は引きちぎりましたががやはり想像通り。
反対側も同じ状況なのは明らかなので外しません。問題はばらけたコマ。ベルト調整出来ない箇所で溶接部分。よって本来は「溶接修理」するしかない箇所ではあります。
その前に電池交換メンテナンスです。裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄で綺麗になりました。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
パッキンを外して汚れを拭き取ります。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。電池を入れて動作確認ですが動きはしましたが秒針が引きずる動きをするので注油調整しておきます。
パッキンは交換してシリコン塗布をしてケースに戻します。
問題はここから。接着剤補強で何処まで出来るのか?
またCリングピンはもう使えませんから・・・割ピンで留めるか?でも長さの限界を超えている。
バネ棒は長さの制約は無いですが太さの制約が掛かります。入る太さでいけば強度は足りません。仕方が無いですが取付出来ないと腕に付けられない。
接着剤補強した跡ですが、この余分な物を削り取るのが厄介でかなりの時間を費やします。
使用に耐えられるかどうかは分かりませんが、兎に角は電池交換メンテナンス完了です。