時計の電池交換/TAG HEUER 980.013L

2012年1月19日お預かりのTAG HEUER 980.013L電池交換メンテナンスです。

2本届いたうちの1本。

ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。何故かバックルは外れて到着。

裏蓋にはバネ棒が貼り付けてありました。

裏蓋はスクリューバックで右が裏蓋記載。

ベルト修理もご依頼ですが、これは本来外せない箇所。

見ると板巻きの部品で巻いてあるのみですから他のコマから部品取りで何とかなります。ただ1コマ短くはなりますが。

でもTAG HEUERに板巻きのバンドがあったのか?年代物のTAG HEUERですから良く分からないですが。

裏蓋の裏側もチェックします。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。電池押さえの板が無造作に入っておりますが、電池を入れても動かない。

回路交換するにも、このパーツは出回っておりませんね・・・。動くように修理もご依頼ですが、これはムーブメントごと交換しか手はないのですが文字盤と竜頭は使って「ムーブメント・巻芯・カレンダー板・スペーサーの改造」と手間が掛かりそうですが職人さん頼みになります。

パッキンは交換するしかなさそうです。

その前に、私の仕事ですね。竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

黒い物の置けば如何に見にくい状態であったか分かります。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックしますが、このムーブメントは修復不可。

パッキンは交換してシリコン塗布をして裏蓋に戻します。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

ベルトの修理は完了。

バックルも洗浄して綺麗になったところで。

ベルトを取り付けメンテナンス完了で職人さん送りになります。

約5日で戻って来ましたムーブメント交換。

怪しげなムーブメントから普通の汎用ETAに交換。これなら何処でもOHが受けられますが・・・この外観で敬遠されるかも知れませんね。

針を付け替えのさいに夜光が見事に抜け落ちたそうですが、これは仕方がない。

このムーブでは交換用の回路もなく丸ごと交換。当然、巻芯も使えず交換。

職人さんによると短針が入る筒が、元の針とは太さも高さも違うのでかなり苦労したという事でした。

「ムーブメント交換の注意点」
このムーブメント交換は元のムーブメントを返却できましたが作業の都合上
元のパーツを移植しないと動かない物もあり分解が必要な場合は
交換したムーブの返却には再度、組み立てが必要な場合手間ですから
返却しない場合もあります。よって
「交換したムーブメントの返却は必須」という方は受付を
お断りすることになります。後から返却を求められても出来ない場合があります。
「ムーブメント交換についてはこちらも参照ください」

これで電池交換メンテナンス&ムーブメント交換&バンド修理完了です。

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