時計の電池交換/TAG HEUER S35.006
2013年3月5日お預かりのTAG HEUER S35.006電池交換メンテナンスです。
目盛リングが見事に変色しておりますから、過去にかなりの湿気が入った形跡有りですか。
2本届いたうちの1本。同じブレスの時計2本ですから洗浄でブレスは外しません。
ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。
微調整部分の位置をチェックします。
ベルトごと洗浄でバックルも綺麗に。
裏蓋はスクリューバックで右が裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
パッキンがサビで固着しております。これは交換するしかないでしょう。
目盛リングがあるので、そのまま洗浄出来ません。パッキンは交換してシリコン塗布をしてケースに戻し裏蓋を閉め洗浄レベルでの水漏れは無いかチェックします。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
ところが0位置合わせが出来ない。下側のプッシュボタンが固着して不動。
再度、ムーブメントを取り出してケース内側のチェックをします。
プッシュボタンのネジも外しても不動ですから、
プッシュボタンのシャフトがサビで固着している訳ではなく。
キャップが竜頭パイプに固着しております。
つまりは内部からのサビでは無く、外部の影響です。
ただ半分押し込まれたままの固着でキャップを引くにも引けない。
プッシュボタンの外から引くしかありませんがキズがつきます。
それだけならまだしも、微動だにしませんから下手をすれば竜頭パイプが折れる危険性が。
基本的にこういう症状になると言う事は「ストップウォッチはあまり使っていない」
という事でしょうから、このままにします。
折れて、そのまま返却するのも困りますし。
洗浄で綺麗になったところで。
ベルトを取り付け電池交換メンテナンス完了です。
ちなみに0位置合わせが出来ておりますが。
プッシュボタンをぐいっと押せば何とか押し込めました。ただ戻りませんでしたが
工具で引いて何度か繰り返せば、洗浄無しで動くようになりました。