時計の電池交換/TAG HEUER CG1120-0

2015.4.23お預かりのTAG HEUER CG1120-0電池交換メンテナンスです。

5本届いたうちの1本。「必要であればメンテナンス・コース」というご依頼です。

プッシュボタンが押せませんから、ムーブメント取り出しは必須。
ついでに洗浄コースといきますか。

ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。

微調整位置をチェックします。

ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。

裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ケースの内側もチェックして。

プッシュボタンを外してみますが、これでは動かない訳です。

プッシュボタンのパイプも錆びが凄い。

もう一つも外して見ます。

こちら側も。

ラグ部の汚れもチェックして。

これがプッシュボタンを分解したパーツ。洗浄して綺麗になりました。’

裏蓋を閉めてまるごと洗浄して浸水が無いかチェックします。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

電池を入れて押さえの板の片方を掛けたら「ピィ〜ん!!」とネジの頭が飛びました。
片方だけでも導通はあるので動作には問題ありませんが。
接触不良を起こすかも知れません。
かといって、この折れ込んだネジだけの除去となると修理センターさん頼みなります。
納期も費用も掛かり大事になります。

そこで板が浮かないようにクッションの付いたテープを貼って。

裏蓋を閉めます。

プッシュボタンを直したので、ゼロ位置合わせが出来る様になりましたが。
左上の針が不動です。プッシュボタンが固着するくらいストップウォッチを
使っていない訳ですから、針のギアも油が乾いて固着しているのでしょう。

ブレスも洗浄して綺麗になったところで。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。

そして到着後。「小さいクロノ針のズレ」を修理して欲しいというメールが。

このズレは存じたうえでの発送となりましたが。
修理となると、その箇所だけは無理で
時計部分もすべての「分解修理」となります。
つまりクロノグラフの分解修理となると修理センターの扱いになり
費用も50.000円は掛かりますが?。

私で出来る事は針をピンセットで回して動き出すことを期待。
それが精一杯です。

という回答に対して。

針がズレテしまっているので、針の位置だけでも
合わせて頂けますでしょうか。
ストップウォッチを使う事も有りませんので、見栄えだけ
直して頂ければと思います。

と言うことで。それなら簡単!ピンセットで摘まんで移動させるのみです。

そして到着。この針が一目盛りずれております。

数日で電池の押さえを留めた、テープがキッチリ付きましたね。
ここは触らない様に、ムーブメント取り出し。
発送時に「針のズレ」は気になっていたのですが、このテープで留めるような
作業するくらいですから、無闇にムーブメント取り出しが必須の作業はしたくなかった訳です。それを行うわけで、何か起こる可能性はお覚悟を!

ムーブメント取り出しの作業自体では何も起こらず、一安心。

ピンセットで摘まんで中央に移動させます。

ムーブメントを組み込んで作業完了。

ご注意として、プッシュボタンを直しているので触るとストップウォッチが
スタートします。
直ぐに、止めてリセットすれば針はずれないでしょう。

ただゼロ位置合わせを行うと、あの位置のみ
一目盛りずれた位置から動かなくなりますからご注意ください。

またずれたら「ムーブメント取り出し」でピンセットで摘まんで修正するしかありません。

 

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