時計の電池交換/TAG HEUER WG1212-KO

2015.10.1お預かりのTAG HEUER WG1212-KOですが先日
2015.8.3にお預かりしたところ。また
2012年には当店預かりで修理センターさんで分解修理もしたところ。

今回はお預かりから、二ヶ月で「文字盤にシミが出て止まったが腑に落ちない」という事で。
私も腑に落ちないというか何故、そこまで浸水する?
前回のお預かり時の文字盤の様子からしても、今回突然ですが余りにも浸水がひどい。

まるで、ネジ込み竜頭が閉まっていないとか、裏蓋が閉まっていないレベル。
ただネジ込み竜頭は閉まっており。

二ヶ月ですから汚れも無く。

微調整位置をチェックします。

バックルにも汚れはありません。

スクリューバックも閉まっております。

裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントですが浸水の形跡は無く。

電池格納部をチェクしますが同じく綺麗。

となるとガラスから?でもヒビなどは無かったですが・・。

竜頭を抜いて驚き!「パッキンが溶けている」

それもドロドロにですから高熱にでも晒されたか?

熱に晒さなくても経年劣化で溶けた竜頭パッキンは、このサイトでも良く紹介しておりますが、ここまで溶けているのも。二ヶ月前はここまで溶けてはおらず。

竜頭パイプも、チェックしますがなんと。

本来は竜頭の中にあるパッキンを装着する為の溝を作るパーツ。(リング)が竜頭パイプにへばりついている。

黒いスペーサーにも茶色いサビが。

つまり竜頭パイプからの浸水がケースの内側を伝って、文字盤周辺に吸着。
よってムーブメント側には浸水の形跡は無い状態。
3年前に分解修理でお預かりの時は「竜頭パッキンまでは交換しておらず」。
その時は分解修理ですから防水テストは行っているはず。
でも浸水が無く規定気圧に耐えればOKとなります。

それから二年経過の、二ヶ月前。こちらでの電池交換メンテナンスでは
防水テストは行わず気がつかなかった。そういう事になります。

急に溶けた原因があるなら二ヶ月前に防水テストをしていても
その時は問題が無かったでしょうが。

その後のお連絡では「今年の夏は”猛暑”だったものの特に高温の環境は無い」
という事ですから、やはりパッキンの経年劣化による溶ける現象でしょうか。

他の例ですが:「TAG HEUERの竜頭パッキン」 

 

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