時計の修理受付例/Grand QUARTZ 9940-8010 G1ガラス交換

2012年3月15日お預かりのGrand QUARTZ 9940-8010 G1ガラス交換です。記録をみると父危篤の報が入った時に到着しておりますが記憶にない。でも写真は撮ってあるので記憶を辿りながらの解説ですが。

「電池交換+洗浄3.000円コース」でご依頼ですが「電池蓋付きですから3.500円コース」。

更に「ガラス交換」もご依頼です。キャリバーの最後「G1」の記載は「G構造ガラスといって特殊」渡した脱着出来ませんから職人さんに預けます。といっても当然、製造は数十年前に終わっているパーツ。純正品などはありませんが見つかるかどうか。職人さんもガラス職人さんへの依頼になるでしょう。見つかる確率は1割も無いでしょう。

ラグ部の状態もチェックします。写真から電池蓋のパッキンもチェックもしていないですが撮影後、即。職人さんの所へ持ち込んでその足で葬儀の準備に掛かった記憶が蘇って来ました。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

金属の重厚なスペーサーを外して。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ガラスだけでも探すのが難しいですが、このパッキンまでとなると見つからない可能性大。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

スペーサーも洗浄して綺麗になりました。

電池を入れて動作確認で問題無く動作。

裏蓋もバンドも洗浄して綺麗になったところで。

ガラスは無い状態で職人さんにまわります。葬儀も済んで一段落の頃、納期の問い合わせがありましたがこういった古い時計の特殊構造ガラスですから最低でも1ヶ月は掛かります。ガラス1枚の為に人が動きます。この為だけに動いて頂ければ早いでしょうが数日分の交通費、と他の仕事を犠牲にさせ たら請求額はとんでもない額になりますから納期が掛かります。

今回は預けて20日ほどで到着。先ずは大きな裏蓋パッキンを交換します。

そして慌ててメンテナンスだけして送ったので電池蓋パッキンもチェックします。これは交換するしかありません。

交換して装着。

裏蓋もバフ掛け&洗浄で綺麗になったところで。

ベルトを取り付け電池交換メンテナンス&「G構造ガラス交換」完了です。このご依頼「ガラス交換のみ」なら5〜7000円ですが電池交換メンテナンスと一緒なら割安になります。

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