時計の電池交換/HEUERホイヤームーンフェースHL200G

HEUERホイヤームーンフェースHL200GHEUERホイヤームーンフェースHL200G裏蓋

HEUERホイヤームーンフェースHL200Gの電池交換メンテナンスです。裏蓋は”はめ込みタイプ”

HEUERホイヤームーンフェースHL200G裏蓋記載HEUERホイヤームーンフェースHL200Gムーブメント

これが裏蓋記載。アンティークなムーブメントですねぇ。これ電池交換のみで動くのですがカレンダーが切り替わらないと言う事で,近くの時計屋さんに持ち込んだら「それは分解掃除するしかない」と言われたそうです。カレンダー送りレバーの破損かも?ということでOHでお預かり。ただ到着時はカレンダーの早送りは出来ました。早送りは出来ても自然に切り替わらないのかな?

先ずは、竜頭を抜いて。竜頭の裏側をチェックします。

HEUERホイヤームーンフェースHL200G文字盤

そんなには汚れていないです。ホイヤーのムーンフェースは珍しい。

竜頭パイプを掃除します。竜頭の裏側は洗浄機で洗ってもこれが限界でした。

竜頭パイプも綺麗になりました。裏蓋も磨いてあとは分解。ところがカレンダー機構に何ら問題はなく・・・。これだったら分解しなくても良かったという結果ですが、長年の使用で確かに油ぎれ状態ではあるのでOHしておきました。

ところが「届きましたメール」に、カレンダーが直っていないと・・・?読む進むと「早送りで回しても太陽が出てきませんし、早送りしてもムーンフェースの絵が変わらないと」?

太陽?これは・・・太陽の絵があったかな?そこでピンと来ました。この「ムーンフェース」というのは”月齢”です。よって本来の物は”約1ヶ月掛かって一周する”ものなのです。よって針を24時間分進めても絵柄は殆ど動かないものなのです。

安い腕時計のムーンフェースは”午前中から昼に向かって太陽が出て、夕方に向けてお月様が出ます”。それは本来のムーンフェースではなくて「ムーンフェース風」なのです。よって1日でムーンフェースが一周するするのは月齢ではありません。この腕時計の様に約1ヶ月掛かって一周するのが正しい月齢なのです。

こちらは「近くの時計店で分解しないと直らない」と言われたの言葉を鵜呑みでカレンダー送りレバーの交換だろうと分解しましたが。結果的には分解しなくても正常だった訳です。

でもムーブメントはこの様に湿気ていましたから分解掃除したことが無意味ではありませんが。おそらくお友達の安いムーンフェースと比べて太陽が出てくる事と目に見えて動く様子が本来の物で、自分の腕時計の方が、おかしいとの勘違いの様です。

「貴女の腕時計の方が本格的な物ですからぁ〜!」状態。自信を持って使って下さい。ぼくらでもこの本来の月齢で動く時計を見る事は少ないですから、勘違いされても仕方が無いでしょう。でもこのホイヤーはかなりアンティークな部類?私はホイヤーの月齢は始めて見ました。

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