時計の修理受付例/TAG HEUER Chronometer自動巻WH5213-K1

TAG HEUER Chronometer自動巻WH5213-K1

TAG HEUER Chronometer自動巻WH5213-K1分解掃除です。2006.5月末のお預かりで”店じまいセール中”の為に写真が少ないですがご容赦の程を。m(..)m。かなり進むと言う事とガラス内側が結露するということでお預かりです。確かに針の夜光の変色が結露を物語っています。竜頭周りは外側からは綺麗に見えます。

TAG HEUER Chronometer自動巻WH5213-K1バンド

頑丈な無垢バックル、このタイプのベルトは柔らかい感じの仕上げですか。横方向にも遊びが大きいです。ケース直径35mmくらいの腕時計だから納得ですが。これ、ケース径が40mmもあって、厚みも1cmくらいある腕時計ならこのベルトでは腕時計がかなり重く感じるでしょう。こういったバランスも計算されているところはさすが。

TAG HEUER Chronometer自動巻WH5213-K1裏蓋

裏蓋はスクリューバック。これが裏蓋記載。

TAG HEUER Chronometer自動巻WH5213-K1ラグ部TAG HEUER Chronometer自動巻WH5213-K1ムーブメント

ラグ部も綺麗です。これがムーブメント、綺麗ですねぇ〜!

これが結露したムーブメントかと思うくらい。もっとムーブメントにサビが浮いているかと覚悟で開けましたが。

テンプも綺麗です。では何故進む・・・結露したはず。竜頭を抜いて納得、竜頭の閉めが甘かったか?

竜頭内側はダメージも少なく。竜芯の根本がこれでは交換するしかありません。

TAG HEUER Chronometer自動巻WH5213-K1文字盤

竜頭パイプも周りも綺麗。これが文字盤&ムーブメントですが、やはり針の夜光が変色したのが目立ちます。

文字盤側からみても竜頭まわりのサビが目立ちます。竜頭と反対側は綺麗です。

ケースを内側から見るとこうなります。これはケースが錆びているのではなく竜芯のサビと湿気がケース内部に流れ込んだ状況ですか。竜頭と反対側は綺麗なものですが”小さな錆びた粉”が散らばっています。これが腕時計の進む原因になっていた訳です。

修理完了後、「OHですから油切れと思うのですが、油ぎれなら遅れるのが普通ではないのですか?」という質問がありまして。

それはごもっともなご意見です。進む原因は、この”錆びた粉”です。これが磁気を浴びてムーブメント内部に散らばります、もちろんテンプにも。テンプにこの粉が付くと”ヒゲゼンマイ”の隙間に入り込んで、ヒゲゼンマイが目一杯伸びきる前に収縮に向かいます。よって伸縮・膨張のサイクルが早くなるので腕時計が進んでいた訳です。

これはOHだけしても、ケースの洗浄と竜芯交換をしない限り意味をなしませんね。

綺麗にしたケースとムーブメントの写真を取り忘れましたが申し訳ございません。(;^_^Aバンドも洗浄しましたので全体的にもツヤが出ました。ちなみこの腕時計はケースが”ナシ地”仕様ですからバフ掛けしたらミラー状になってしまいます。あまりバフ掛けはお勧めではありません。

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