時計の修理受付例/ORIENT自動巻
ORIENT自動巻ですがOHでは無く、カレンダー枠の取付です。4本届いたうちの1本。
ぼってりしたボディーがレトロな自動巻の雰囲気を醸し出してますね。ベルトは既製品に交換されています。
でも、なかなか上手いコーディネートですか。ケースラインにピッタシ合わせてあります。裏蓋はスクリューバック。
裏蓋記載。外れたカレンダー枠。
これがムーブメント。30年くらい開けた事が無いって感じですか。普通のスクリューバックオープナーでは開かなかったです。こちらテンプ側。
さび付いていましたから凄い状態。竜頭の裏側もホコリでビッシリ。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。カレンダー枠とオリエントの”向かい獅子”マークが外れています。竜頭パイプもチェックします。
これは洗浄のみではなく、かなり削って落とします。竜頭の裏側はピッカピカ!
竜頭パイプもピッカピカです。ケース内側も綺麗になりました。
裏蓋も磨いて洗浄ですが、これが限界ですね。この修理の前にこのムーブメント時間は合うのか?ですが。香箱巻いて検定器に掛ければ自動巻の誤差範囲内ですからOKとしましょう。ただ気になるのはこの○の歯車。
ボロボロの状態ですがちゃんと機能しています。こういうの交換してたらもう分解掃除ですね。さて文字盤ですが普通は文字盤っってこうやってペタリとは置けないもの。
そう、文字盤の”エト足”が折れていますから文字盤が回転します。カレンダー枠や向かい獅子マークまで外れる訳ですからかなりのショックがあった模様。これが折れている訳ですが、普通こうなれば文字盤の交換しかありません。ところが古い腕時計ですからメーカーにも在庫がある訳が無く。そうなれば文字盤を地板に接着するしかありませんが・・・
デイデイトですからカレンダー板が地板を覆って接着のしようが・・そこで地元の材料屋さんに相談。何と今まで不可と思っていた”エト足付け”をやってくれる人が存在すると!直りはしましたが文字盤を交換ともなれば4.000円はしますから、それと同額の請求が来ました。ハイ修理完了。
文字盤の足が付かなければ、カレンダー板に接着して”カレンダー不動”にするしか無かったですが、文字盤の足を直してくれる人がいたので助かりました。