時計の修理受付例/ルイ・ヴィトン?ガラス交換

2015.9.2お預かりのルイ・ヴィトン?ガラス交換です。
ご依頼が「ヴィトンのガラス交換」だったのでお断りするか?迷いましたが。
タンブールとかならお手上げです。

写真の添付をいただき確認すると「既製の平ガラス」で間に合いそうなので
引き受けましたが、手間なことになります。

雑貨ウォッチの類いですから洗浄したらメッキが吹っ飛ぶかも?

既にメッキは剥がれておりますが。

革ベルトも痛んでおり、触ると千切れそうな感じさえ。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。

作業のためには外します。

裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントで。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

スペーサーを外して文字盤の裏側もチェックします。
竜頭を抜いても文字盤はピクリとも動かず、どうも文字盤がケースに接着されており
ムーブメント取り出しが出来るのか?

結局はガラス面から壊してムーブメント取り出しをすることに。

パッキンを外して劣化具合をチェックしますが異常は無し。

ガラスを壊して文字盤とケースの縁を切りますが、これが厄介な作業。
でもここまで、来たらもう戻れませんから進めるしか無い。
こうなるので雑貨ウォッチの類いを修理する店が無い訳ですが。
これもリピータさんで無ければ、断っているお預かり。

一番の厄介は変にガラスが強力に接着された箇所があり。
残ったガラスをドライバー等で削り落とす作業があります。
ところがケースの素材が柔らかい事と、メッキが薄いので力が掛けられない。
でも掛けないと、残ったガラスの除去は出来ない。
除去が出来ないと、新しいガラスを入れたら亀裂の原因になります。

反対側は綺麗に外れましたが。

3時間かかって何とか除去に成功。それから日光待ちで新しいガラスを
接着剤で固定します。

接着完了。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

電池を入れて動作確認。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。

ガラスは交換してスッキリですがよく見ると、小さなキズが一杯入ります。

こういう時計の修理に完璧を求めると無理が生じます。
もっと手間を掛ければ綺麗に出来ますが、
この時計に修理代金10.000円と言うわけにいかないでしょう。

こいう時計のガラス交換は触って見ないと分からず断りが基本。
この「ページをみました」と言われても無碍にお断りするのみです。

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