時計の電池交換/CORM Admiralcup

注意:掲載しておりますが受付不可の腕時計です。

2014.4.7お預かりのCORM Admiralcup電池交換メンテナンスです。
「受付不可」の腕時計ですが、理由は失敗例があります。
洗浄しなければ危険性はありませんから受付可能ですが。

今回「竜頭が回せず・引き出せず」というご依頼も、それは「錆びて固着」。
メーカーへ送れば軽く10.000円は超えます。
洗浄で直る可能性はありますが「NC・NRで弁償は求めません」に納得頂かないと触れません。

ステンレス無垢バンドに両開きバックル。

裏蓋は4本ネジで留まっていて裏蓋記載。

ベルト調整の要領で開きますが「Cリングピン」。裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

竜頭ですが、ここまで引き出すだけに10分の作業。無理に引いて折れたら「ゴメンナサイ」でお客様に20.000円くらいの出費をお願いします。それは部品が調達出来たらであって。
最悪は「折れたまま返却となります」

巻芯も錆びておりますが状態から「竜頭パイプの中はサビで固まっているでしょう」

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。しっかり洗浄すればもっと、綺麗になりますが1分だけにしておきます。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ケースの内側もチェックします。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
竜頭の動きもチェックします。グリスアップでスムーズな操作感。

外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。

全体的にツヤが出て綺麗になったところで裏蓋を閉めます。

バックルも洗浄して綺麗になりました。ブレスは1分くらいでは綺麗にならず外して何度も洗浄し直します。

ラグ部の構造がコマの金色の部分に溝が作ってあり。ラグ部のひさしとかみ合う構造で簡単には取付ができず苦労します。ケースごと洗浄出来ない以上は仕方が無い。

このラグ部、バネ棒の穴が2つありそれが作業を難しくします。こういう事はTAG HEUERのように慣れた機種なら何でも無い作業ではありますが。

ベルトを取り付け・・・・向きが逆でしたので脱着しなおし。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。
この日はもう1本受付不可の時計を触ることになり。
緊張する時計ガ来たら2本の電池交換メンテナンスで目一杯になります。
そういう時は他の時計は触らない事にしておりますから
こういう日に他のご依頼が到着すると作業は翌日になります。
この日は、たまたま「2本のみ」でしたが。そういう事もあっての受付不可項目でもあります。
これは上手く出来ましたが洗浄という行為は何が起こるか分からず。
とくに高額品は私にとっても、お客様にとってもリスクが多すぎますね。

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