時計の電池交換/Seamaster 1438

2015.11.13お預かりのSeamaster 1438電池交換メンテナンスです。
2012年にもお預かりの腕時計。
「プ-ルの際の使用に支障がない程度欲しいです。」というご依頼ですから
お断りしましたが、ご納得頂ましたので送って頂きました。

竜頭の動きをチェックして。回転ベゼルはバネが破損して軽く、どちら側にも回転します。
おそらくバネは除去されているでしょう。

ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。
この折りたたみ部分ですがロックが効かない状態で過酷な使用状況が浮かびます。

バネ棒の汚れもチェックして。

バックルの汚れもチェックします。

裏蓋を開けますが締めつけ過ぎです。

パッキンを外して劣化具合をチェックしますが、限界に近い。
ただ、この太さと、径ののパッキンは持ち合わせておらず。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

機械留めネジが錆びており、内部がかなり湿気た痕跡です。

ムーブメント取り出しを行おうとしますが竜頭が抜けません。
内部で錆びているのか組み立ての時に組み間違えたか?
ムーブメント全体が視覚で違和感を感じます。
試しに電池を入れても不動ですから、今回は返却となります。

外したパーツを戻していきパッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。

バネ棒は洗浄して綺麗になりました。

ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。

まさか内部がこの様な状態とは思わず、ブレスは先に洗浄器に入れて洗浄済み。

バックルとのジョイントも曲がっており。コマのピンも抜け初めております。
もう全体的に遊びが大きくなり限界が来ております。
この重厚な無垢バンドがここまで、ガタガタになる姿も珍しい。

裏蓋を閉め返却。そう思っていたら机の上に置いて。
風呂上がりに時計を見たら何と!動き出しているでは。
となると何とかムーブメント取り出しで洗浄もしたいですが
分解修理も必須になりそうですから、そのまま動作させて。
翌日の発送時に時間が合っていたら発送になります。

ガラスの内側に指摘が付いて乾いた痕跡が水玉のように見えますから
もはや防水機能は全く期待出来ないレベル。

翌朝も時間が合っており、夕方の発送時も問題無いようですから発送となりました。
防水機能を復活させるには「竜頭交換」は必須。
でも、この状態でメーカーへ送れば50.000円では済まないでしょう。
動く限りこのまま、そっと使う事をお勧めします。

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