時計の電池交換/TAG HEUER S99.213M/E
2014.9.3お預かりのTAG HEUER S99.213M/E電池交換メンテナンスです。
2本届いたうちの1本。
ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。バックルのバネ棒が壊れたという事で装着もご依頼です。
バックルの汚れもチェックします。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。ただ洗浄でパッキンが外れました。
ということは今まで竜頭の防水機能は効いていなかったでしょう。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。
さてベルト調整
「S05 013MとS99 213M/E 2個の電池交換おねがいします。他にベルトの長さ調整をお願いします。予備の金、銀2個を同封しますのでS05 013Mのベルトより銀1個を金と交換し、S99 213M/E のベルト左右に銀1個づつを足して長くしたいと思います。」というご依頼です。
指示通りに「金銀、1コマずつ」同梱。
微調整位置をチェックします。
銀を外すわけですから、こうですか。結果、長さは変わりません。
金が2つ続きます。
微調整位置でまだ大きくする事も可能。
さて、こちらは「両サイドに1コマずつの、2コマ足し」
こちら側は端のコマだけ外して簡単に追加。
こちらが厄介。ダブルロックの金具を外す必要があります。
ピンを抜きます。
これで両サイド1コマ追加。
後はバックルのバネ棒を装着。これは特別に細い特殊バネ棒ですから売っておりません。
ブレスも洗浄して綺麗になりました。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
さて先ほど洗浄で竜頭パッキンが外れましたが。取り外そうとするとドンドン伸びます。
もう使い物になりませんがラッキーな状態。
というのも普通は、写真の様に溶けて竜頭の中に残り綺麗には除去出来ません。
そして多くは溶けたパッキンが残ったまま硬化します。
そうなると新しいパッキンを押し込むことが出来ず「竜頭交換」しか手立てが無くなります。
「竜頭ごと何かの溶液に浸けて、ゴムパッキンだけ溶けるモノがあれば」良いのですが、どなたかご存じの方教えて頂ければ幸いです。
これは運良く外れましたので「新しい竜頭パッキンを装着する事が出来ました」。
「竜頭パッキンの交換はこちらも参照ください」
(パッキン装着は不可で交換しか解決策はありません)
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋パッキンも交換してシリコン塗布をしてケースに戻します。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。